早いもので、今年もあとわずかとなりました。
一年を振り返ると、あれこれといろいろな出来事があったはずなのに
振り返ってみればあっという間だったように感じます。
それもまた、幸せなことなのかもしれません。
12月の革教室のレッスン最終日が早めだったこともあり
ここ最近は工房に籠もる日々が続いています。
静かで黙々とした時間の中、年末恒例となっている新作の型紙制作に取り掛かっています。来年の受注会でお客様へご紹介したいと温めていたデザインを形にするため
トライ&エラーを繰り返しながらサンプルを制作しています。
掲載しているトートバッグは、楕円形の底マチとたくさんのポケットを備えた
使い勝手の良さを重視したデザインです。
上から見ると四角く見えるよう工夫を施し、シンプルでありながら
細部にまで拘りを詰め込んでいます。
こうした小さな工夫を形にする作業が、私の制作の楽しみでもあります。
Ohamaのコンセプトは「持つ人になじむ」
作るのは私ですが、お渡しした瞬間からそのバッグや小物は使い手の手に馴染み
つい手に取っていただける存在になればと願いながらデザインしています。
極力シンプルに、でも作り手の拘りが感じられるようなエッセンスを織り込み
使い込むほどにその良さを感じていただけるものを目指しています。
そんな思いを込めながら、型紙を一つひとつ起こしています。
寒い日が続く冬の季節ですが、心は春や暖かな季節を想いながら制作に励んでいます。
教室では、12月から新しいレッスンが始まりました。
今期の最終作品は「トートバッグ」。
横長の使いやすいサイズに拘り、ステッチが際立つ部分が多いデザインです。
生徒の皆さんは革の色とステッチの組み合わせに悩みながら
それぞれにお似合いの組み合わせを選んでいらっしゃいました。
3回で完成するバッグですので、立体的な形に仕上がるのはもう少し先ですが
完成したらぜひたくさんお出かけのお供にしていただければと思います。
また、この時期は次期の教室作品について考え始める時期でもあります。
教室では基本技術を身に付けつつ無理なく完成できる作品構成を心掛けています。
その中で、使いやすいバッグや小物になるよう、小さな工夫や手間を盛り込みながら
シンプルでもきちんとした作品に仕上がるよう意識してサンプルを考えています。
現在のレッスンは、作品ごとに全員が同時にスタートし、
同じタイミングで完成品をお持ち帰りいただける形式です。
そのため、皆さんが完成を楽しみにされている姿を思い浮かべながら準備をしています。
毎年新しい作品を考えて型紙を増やしていく中で
そのヴァリエーションがだんだんと豊富になってきました。
この蓄積を、いつかまた別の形で活かせたらいいなと思っています。
制作と教室運営で、今年も一年、手を休めることなく
充実した時間を過ごすことができました。このような日々を送れるのも、
関わってくださる皆さまのおかげです。
一年間の感謝を込めて、心よりお礼申し上げます。
Ohama 大濱由恵
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